2011年5月16日月曜日

あるおおきな力で・・・ Something which leads me ...

またいくつか不思議な事が南仏から日本への帰り道に起きた。

フランスとの国境の町、イタリア・ベンティミリアはいつもと同様静かであった。
フランス国内で騒がれているようなカオスなど見当たらない。
( フランス人の友人が、Nice Matinというローカル紙に載っていた、フランス国境で入国拒否された、北アフリカからの一時滞在ビザを持った難民が、ベンティミリアで暴動のようなものを起こして、大変危ない、という噂。 飛行機でイタリアに行くことまで薦められた・・ )

ただいつもよりは少し怪しげな貧しい移民やホームレスのような人物が多い。

何も変わった所のないことに驚いて、ミラノ行きの切符を買い、いつものバールにコーヒー(わたしのお気に入りは、エスプレッソに少し泡立てたミルクをのせる、カフェ・マキアート。)を飲みに行った。

すこし驚いたのは、なごやかながら、いつもとは違う制服を着た警官たち。
年もいつもいる人たちよりは年配の警官が多く、ベレー帽をちゃんとかぶり、白ベルトもしている。制服もいつもの地方警官のような人とは違い、なんだか品がある。
まるで首都ローマで見た警官たちのようだ・・。


大きなスーツケースを持っていたせいか、少しじろじろと見られたが、別にパスポートチェックもされなかった・・・日曜のせいか、前回来た時のように全員を止めて、パスポートを見せろ、ということもない。

しかし気になったのは、バールにいた、数人組のフランス語を話す、北アフリカ系の若い3人組。
そういえば前回来た時も、こんな感じのグループが街にいたっけ・・・・

なんだか少し、ニュースで流れていたチュニジアからの難民が大量に南イタリアに漂着のニュースを思い出した・・・

そして駅のバールの外に出てみると、その謎が解けた・・・・

ヨーロッパの国々でビザなし渡航を承認する、シェンゲン条約にイタリアが調印してから使われることのなかった、旧審査場の鉄格子の扉の向こうには、山のような移民たちが通路の地べたの上に雑魚寝をしているではないか・・・・

その扉はあけっぱなしになっていたが、少し離れた所から、例のベレー帽の警官たちが監視する。


なんだか異様な雰囲気だったが、近寄って見る事にした。


すると横断幕には、すべての人々に公平な国境をという大きな赤い横断幕が・・・
そしてそのすぐ横には、サルコジとベルルスコーニがなかつづましく顔を寄せている写真や、二人が並んでいる他の新聞の切り抜き写真では、その顔の部分が潰されていた・・・

彼らは、フランス国境を通過することの許されないイスラム系の北アフリカから来た難民たちなのである・・・・

そしてミラノ行きのインターシティの列車の中で、私はLindaという英国人女性と出会った。
彼女はイタリアに20年ほど住み、ジェノバで病院の医学的な通訳をしていたという。
最初にあなた英語かイタリア語しゃべれる?と聞かれて、両方と言ってみると、とても感嘆した。日本人女性に部屋をイギリスで貸していた、という彼女は、とても感慨深く、日本のことについて心配していた。
そして我々は色々な事を話し、語り出した。・・
日本のこと、そして現在我々を取り巻く色々な状況について。・・
彼女は日本の原子力を取り巻く現状や、政府があまりにも国民に危険性を知らせていない事実に、信じられない、といった様子だった。・・

そして彼女は今イギリスに戻った事を後悔して、またこちらイタリアに戻ってきたいと話していた。
” Only your destination guides you ... ” so I told her, and she agreed.
Then we exchange our e-mail addresses and she got off the train at Genova.

I continued travelling on the train to Milan..

そしてあの問題のベンティミリアのフランスとイタリア国境を越えて、インターシティの特急電車でミラノに来てからのこと。

疲れていたわたしは部屋で休んだ後、晩御飯を買いに行くついでに外に出た。

もう7時だというのに、外は明るい。

最初デュオモとかの中心街に行こうかと思ったが、中央駅構内が新しくモダンになり、御店も増えたことを思い出して、ホテルのすぐ近くの為、行くことにした。

初めてと言っていいほど、全部を新しくなってからゆっくり見た。

気になっていたバールやレストランもチェックしながら、おいしいそうなジェラートを見つけて、購入してしまった(もちろん激ウマ!) 食べたのは、ピスタチオとチョコレート、クリーム・キャラメル味。いつもの安物のコーンではなく奮発してビスコッティに(それでもたったの3ユーロ

本当にイタリアは美味しい♡♡

そしてミラノにたくさんチェーン店のある有名パニーノ屋さんのPanino Guistoも店を構えているので、こちらはタルテュッフォというトリュフ味のパニーノを頼んだ。(もちろんビックリするほどのリッチな香りのするサンドイッチ。こっちは写真を撮りましたよ。^^*


次はきれいになったミラノ中央駅の内側の様子。
しかし私は、このファシズム的な、他を圧倒させる為に国の力を他に見せつける為に意図的に作られた建物はあまりすきではない・・・ローマにもこういった場所があるが、まるで自分達を実際より大きくみせて、戦争に走ったイタリアの姿がよみがえってくる。・・)





かなり話は脱線してしまったが、実は今日の一番びっくりしたことと言えばこれ。

ツイッターの友人の勧めで、John Grishamの本を探していた。
一番有名どころで”The Pelican Breif  をまず。
しかし探していた本はなく、彼の著作が1冊だけ本棚にあった。
その名は”The Appeal 

そしてその本の裏を見て唖然とした・・・
なんとそこには、2008年のNYタイムスのベスト・セラー小説。内容は、ミシシッピーのある街にある工場から化学薬品の汚染水が意図的に川に流され、まわりの住人におそろしいほどの癌の被害がでた。というもの。・・・・
みなさん、これを聞いて思い出す事はないだろうか?
もちろん最近の福島原発からの高濃度放射能汚染水の海への放出。・・・
ここではそれに関わる裁判員に関しても黒い影が付き纏うことを暗示。
政府や化学薬品会社によるあらゆる駆け引きやもくろみがこの事件の裏で手を引く・・・

まるで今の私達の直面している状況をすでに彼は予言しているかのようだ・・・
そうこれは今に始まったことではない・・・
そしてメキシコ湾でのGPによる石油の流失事故も記憶に新しい。・・・
しかし我々の直面しているのはそれよりも恐ろしい結末の予想される出来事なのだ。
誰もまだ経験したことのない、消されることを運命づけられたできごとのように・・・

そしてまた私はラッキーにもこのペリカン文書のイタリア語版も見つけた・・・
そこにはあるFBICIAの関わったと思われる事件の真相をある法律を学ぶ女学生が、その謎を解くカギをあるきっかけで見つけたというものから始まるものであった・・・

なんだか運命的なものを感じるのはわたしだけであろうか・・・

その時、私は大きなあるちからのある何かが、私の上から見下ろして、ある大きな引力で導こうとしているような気がした・・・"誰かがどこかに導こうとしている"と。

そして、今度は翌日、ミラノの空港に向かった。
そこからアムステルダム行きの飛行機に乗るためだ。
特に問題もなくスムースに行った。(唯一つあったとすれば、ホテルの頼んだハイヤーが普通料金の2倍位する高いものであったが。)

トランジットの為、アムステルダムの空港で時間を少し潰す事にした。(あの、シェンゲン・ボーダーを超えて、日本への一歩を踏み出す前に。)

昨日の事を思い出して、もう一冊何か本(アムスは特に英語の本が多い)を買おうとした。
そこで目の前に飛び込んできたのが、この本であった。
”Obama's Wars”...
何だか今の状況にFamiliarに感じれる雰囲気と内容。
他のオバマ大統領のプロモーション本とは何故か違う感じがした・・・

中を少し開いてみると唖然・・・
それはウォーターゲイト事件を暴いた、あのウォール・ストリート・ジャーナルの記者、BOB WOODWARD氏の本であることが後で発覚するが、
内容があまりにも、今抱いている、OBL殺害事件や、米軍のアフガニスタン、パキスタンでの展開への”疑問”にすべて答えがページにくまなく、キーワードとして書かれていたのだ・・・

それはあまりにも“偶然”というには奇妙な仕業・・・
ここまで続くとなんだか、不思議な力を信じずにはいられなくなる・・

運命は神のみぞ知る・・

そしてその運命とは一体どこに我々を導こうとしているのであろうか・・

参考文献:
" The Appeal " by John Grisham ( Dell Fiction )
" Il Rapporto Pelican " by John Grihsam ( Oscar Mondadori )
" Obama's Wars ~the inside story~ "by Bob Woodward ( Simon & Schuster UK )

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